看護師の日常

前回、認知症高齢者の現状と病態についてご紹介しました。認知症高齢者に見られる一般的な症状について解説しましたが、忘れてはいけないのが認知症は「進行性」の病気だということです。軽症から重症まで幅広く、さらにはその重症度によって症状や支援方法が異なります。今回は、認知症の重症度分類と各病期に合わせた支援スキルについてご紹介したいと思います。

日本は世界でも特に高齢化問題が深刻な状況にあります。高齢者の健康問題には多くの課題がありますが、その中でも本人だけでなく、その家族の生活にも大きな影響を及ぼす「認知症」について考えていきたいと思います。私は総合病院で特定看護師として働いていますが、認知症高齢者への対応には日々難しさを感じながら関わっています。医療・介護の業界で働く方の中には同じように日々対応に苦慮されている方も多いと思います。

現代の医療は、高度化かつ複雑化しており各専門職が連携して「チーム」として患者を支援する体制になっています。その中でも、医師と並び中心的な役割を担っているのが看護師です。チーム医療の重要性がより一層高まる中で、看護師はどのような役割を担っているのでしょうか。今回はチーム医療を担う各職種の特徴を再確認し、その中で看護師に求められる役割や専門性についてご紹介したいと思います。

前回の記事でも、看護師の男女比率について触れていきました。2020年のデータでは、看護師全体に対する男性看護師の割合は約8.1%であり、増加傾向であることから現在ではおよそ10人に1人程度の割合で男性看護師が存在していると予想されます。

看護師という仕事に対して「看護師は大変」というセリフをよく耳にします。今回は実際に総合病院で特定看護師として働く私が思う看護師の大変ポイントと、反対に魅力と感じる部分についてご紹介したいと思います。

良い人間関係の中で日々楽しく過ごしたい！と思うのは、大人でも子供でも共通して抱く願いではないでしょうか。その願いを実現するために重要な要素となるのが「共感」する力です。私は特定看護師として病院で働いていますが、共感する力は医療の現場でも非常に大切です。そこで今回は、この「共感する力」と「看護師」が互いにどのような関係性にあるのかについてご紹介したいと思います。

2015年より、看護師が医行為の一部を手順書に基づき自立して行える「特定行為研修」が始まりました。所定の研修を修了した看護師は、これまで医師や歯科医師しか行うことができなかった医行為の一部を、看護師の判断で行えるようになりました。2020年...