夜勤により、労働者の寿命が
短くなることが分かってきました。
一度でも、夜勤を経験したことがある人は
実感を持って納得できる結果ではないでしょうか。
しかし、職種によっては夜勤が避けられないこともあるでしょう。
病院勤務の看護師はその典型とも言える職種です。
今回は、10年以上現役の看護師として働く私が
実際に行っている体調管理方法についてご紹介します。
🟨 この記事を読むと
- 夜勤によって体調を壊す理由が分かる
- 夜勤前後の体調管理方法が分かる
- オススメの睡眠方法が分かる
今回は、以下の内容についてご紹介します。
夜勤で体調を崩すのはなぜ?
この理由は、ひとえに「夜に眠らなから」に尽きます。
そんなこと聞きたいんじゃない、といった意見も聞こえてきそうですが、シンプルに言えばたったこれだけです。
もう少し噛み砕いてみると、
- 体内時計が崩れる
- ホルモンバランスが崩れる
- 夜間の食事機会が増える
このあたりでしょうか。
人間も動物である以上、生物としてのリズムが備わっています。これが崩れることで、さまざまな「不調」が出現します。
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不規則な生活は万病のもと
夜勤により、生物としてのリズムが崩れます。
日の出とともに目が覚め、暗くなると眠くなる(サーカディアンリズム)
このサイクルに合わせて、我々は活動するようにできています。
つまり、体のバランスを維持する「ホルモン」が
このリズムに従い、無意識に分泌されているわけです。
🟨 ホルモンバランスの崩れ
「メラトニン」
睡眠に関わる代表的なホルモンです。
血中メラトニンは、
「日中は低く、夜間に高まる」のが特徴です。
このホルモンには、睡眠に関わるだけでなく、
ガンの発生を予防する作用があります。
夜に明るい環境で作業することで、メラトニン分泌が減少し、①体内時計が崩れ、②発がんリスクが高まる、ということです。
「性ホルモン」
男性ホルモン、女性ホルモンは健康維持に欠かせないものです。
性ホルモンの分泌が過剰・不足することで
イライラする、情緒不安定などの精神症状が出現します。
さらには、子宮がん、乳がん、前立腺がんなどの発がんリスクを高めます。
食習慣・内臓への影響は甚大
本来、夜は体を休める時間です。
その時間帯で、仕事をするためには、
追加でエネルギーが必要です。
🟨 身体は休もうとする
今は休む時間でしょ?私は休みますよ?
夜勤するにはエネルギーが欲しいんだ!
夜間の食事は、内臓を強引に働かせ、負荷をかけます。
これを繰り返すことで、食習慣は乱れ、
慢性的な内臓疲労や消化管のがん発生を誘発します。
【オススメ】体調管理法 5選
現役の看護師がオススメする「夜勤対策」
体調管理方法をご紹介します。
🟨 以下の5点
- 睡眠時間を一定に保つ
- 夜勤中の「仮眠時間」を活用する
- 夜勤明けは「ちょっとだけ」寝る
- 夜勤中の朝食は避ける
- 休日は散歩する
夜勤のある生活で、体調を維持する秘訣は「睡眠時間の管理」です。
よく聞くのが
「今日は夜勤なんで、部屋から出ずにたくさん寝てきました!」
気持ちは分かりますが、
人間は寝溜めできるようには出来ていません。
これでは、夜勤中に仮眠時間があったとしても、
眠気が弱く、中途半端に眠ることで
だるさだけが強まります。
夜勤前は1〜2時間だけ「仮眠」する
私が実践するおすすめの方法です。
夜勤前は、朝から「休日のように生活」します。
これにより、自分がリラックスできる時間を確保します。
さすがに、激しい活動は避けますが、
朝から活動することで、夜間に適度な眠気を誘導するのがポイントです。
夜勤前の睡眠は、1〜2時間程度に留めるようにして出勤します。
ポイントは、夜勤の「仮眠時間」にしっかり眠ることです。
パソコンを再起動させるイメージです。
短時間でもいいので深く眠ることで、体のだるさは大幅に軽減します。
夜勤明けの睡眠は「仮眠」に留める
夜勤明けは、体も頭も疲労しているおり、そのまま爆睡したい気持ちになります。
しかし、残念なことに昼間の睡眠には、
夜間睡眠ほどの回復効果は期待できません。
体を効果的に回復させるため、体内時計の破綻を最小限にするため、
夜勤明けの睡眠は短時間で切り上げ、夜に十分な睡眠を確保するのが吉です。
夜勤中の朝食は食べないこと
これは個人的に本当におすすめです。
明け方は、体温が低下し「だるさ」のピークを迎えます。
ここで食事を摂ることにより、心身の負担感が増大します。
日の出とともに心身はある程度覚醒するため、
あえて食事を挟まなくても夜勤を乗り切ることが可能です。
私の場合、朝食を抜くことで
夜勤明けの食欲が暴走することなく
過食を避けることができます。
休日は散歩するのがおすすめ
休みの日ほど、家でゆっくり寝ていたいと感じる人も多いと思います。
実際、ゴロゴロ過ごした場合、体は元気になるでしょうか。
医学的にも、有酸素運動を取り入れることで、
血液の巡りが向上し、筋肉の緊張はほぐれていきます。
「だるい時ほど散歩する」
これを心掛けるだけで、あなたの心と体は元気を取り戻します。
まとめ
夜勤により、体のさまざまなバランスが崩れます。
体内時計や食習慣、ホルモンバランスが崩れ、
体の不調を引き起こします。
夜勤と上手に向き合うためには、「睡眠時間の管理」がキーワードです。
睡眠環境を整え、夜の「深い眠り」が確保できるように気にかけることで、
たとえ夜勤があっても、毎日を活き活きと過ごすことができるようになります。
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