近年では、男性も積極的に育児に参加するようになってきました。
国の政策でも、男性の育児休暇取得を推進しています。しかし実際には、男性の育児休暇の取得率は伸び悩んでいる現状があります。
では、男性看護師に関して、育児休暇の取得状況はどうなっているのでしょうか。
私は、総合病院で勤務していますが、第一子誕生の時に育児休暇を取得しました。
🟨 この記事はこんな方におすすめ
- 男性看護師の育児休暇の実態を知りたい
- 育児休暇を取得する際の手続きについて知りたい
- 育児休暇を取得した人の体験談を知りたい
今回は、以下の内容についてご紹介します。
男性看護師/育児休暇の取得状況
さっそく結論ですが、現在のところ「男性看護師のおよそ10%」が育児休暇を取得しているようです。
育児休暇の取得期間は、「2週間〜1ヶ月未満」が最多で、「半年以上」を取得する人もいるのが現状です。
2023年の男性看護師の人数は約10万人です。純粋に、その10%が育児休暇を取得したとすると、ざっと1万人くらいと言えるのではないでしょうか。
男性労働者/育児休暇の取得について
男性看護師も、そのほとんどはサラリーマンであり、一般的な男性労働者と言えます。
当然ですが、「男性看護師」も育児休暇の取得は可能です。
2021年6月に「育児・介護休業法」の改正がありました。
2023年4月以降、「常用雇用する労働者が1000人を超える企業は、男性労働者の育児休業等の取得状況を年1回公表する」ことが義務付けされました。
現在、国は男性労働者の育児休暇取得を推進しています。
2023年に「こども未来戦略方針」が閣議決定されました。この中で、男性の育児休業取得率を、2025年には50%にする方針が示されています。
つまり、男性看護師も今後さらに育児休暇を取得する流れになると予想されます。
育児休暇を取得する手順
男性の育児休暇取得を推進していますが、取得のためには条件があるため注意が必要です。
育児休暇取得の条件は、職場によっても異なることがあります。
まずは自分の職場での条件を確認することが第一歩です。
🟨 法規制により育児休暇取得の対象外となる場合
- 1つの事業主に連続雇用された期間が1年未満
- 子どもが1歳の誕生日を迎える際に雇用される見込みがない
- 子どもの1歳の誕生日前日から1年の間に労働契約期間が終了し、更新されない
これらの場合には、育児休暇取得の対象外となるため、注意が必要です。
転職して1年未満の場合は、育児休暇の取得が難しい可能性があります。
🟨 申請の手順
基本的に、申請は会社(職場)に対して行います。
サラリーマンであれば、まず自分の上司に相談してみる必要があります。
職場の条件を確認して、取得可能であれば業務の引き継ぎなどの準備を進めます。
職場ごとのルールもあるため、できるだけ早めに上司に声をかけることをお勧めします。
長期間取得する場合には、育児休暇中の仕事の引き継ぎが必要になることもあります。
直前での申請は、業務に支障が出る可能性が高く、取得困難になることもあります。計画的に調整を進めるとスムーズに進められると思います。
実際に「育児休暇」を取得してみて
当時を振り返ってみると、「育児休暇を取得する」という発想すら頭にありませんでした。
そんな私が、育児休暇を取得したのは上司からの一言がきっかけでした。
「育休どうする?」と声をかけられたのです。
当時、私が勤務する職場(総合病院)では、育児休暇を取得した男性看護師は1人だけでした。それも他人事のように捉えていたので、まさか自分がその立場になるとは…と驚いたことを覚えています。
妻と相談し、私は「2週間」の育児休暇を取得することにしました。
※私の勤務する施設では1カ月単位で育児休暇を申請する仕組みになっていました。上司がうまく調整してくれたおかげで、2週間という私のわがままが叶いました。
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🟨 2週間にした理由
看護師の給料は、「基本給+各種手当」が基本です。1カ月休暇を取得した場合、最も大きい「夜勤手当」がなくなることで、給料が激減します。
「これから子どもが生まれるのに、給料を減らされたら困る」
という気持ちもあり、2週間にしてもらいました。
初めて経験する育児を、楽しみに思う一方で、生活スタイルの変化や金銭的な予測が立たず、漠然とした不安を抱いたことを覚えています。
女性に比べて、男性の育児休暇取得率・育児休暇取得日数は圧倒的に低水準で推移しています。
その背景には、職場の風土だけでなく、給料が減少することで生活への不安が高まることも影響しているのではないかと思います。
🟨 周囲の反応
私が育児休暇を申請した際、周囲の反応は大きく2つでした。
「応援する」:育児経験のある同僚は、男性看護師である私の育児休暇取得に対して、大いに賛成してくれました。
「不満を抱く」:少数派です。育児経験のないベテラン層は特に、男性が育児休暇を取得することに疑問を抱いたようです。「家で何するの?その分私の仕事が増える…」といった具合です。※今振り返ると、このタイプの反応は完全無視で大丈夫かと思います
🟨 育児休暇中の生活
第一子の場合は、育児経験がない分、慣れない育児に翻弄される日々を過ごすことになります。
おむつ交換やミルク、寝かしつけなど、模索しながらスキルを身につけていきます。正解がない分、不安も強いので、この時期を母親が一人で過ごすのはあまりに過酷です。
24時間、子どものリズムに合わせる生活になります。
掃除、洗濯、食事の準備・片付け、買い物…などの家事負担が、これまで以上に負担に感じます。
産後の女性は、”交通事故”と同じくらいのダメージを体に負っていると言われています。
ホルモンバランスも崩れるため、「うつ病」発症のリスクも高まります。
この時期は、妻の負担感をできるだけ減らすことが大切です。
育児休暇を経験した私の結論としては、「男性であっても絶対に育児休暇を取得した方がいい」ということです。
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まとめ
看護師は、その90%近くが女性で構成される女性社会です。
そのため、看護師の職場には、「育児休暇を取得する」風土が存在します。
今後は男性看護師も、積極的に育児休暇を取得する時代になっていくと思われます。
育児休暇の申請を迷っている方は、ぜひ前向きに検討してほしいと思います。
休暇中に何をするかは、取得後に考えても遅くないと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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