新型コロナウイルスの流行を経験し、
必要と分かっていても、感染対策は多くの人の頭を悩ませました。
新型コロナが感染症分類5類へ移行し、ほっと息つくのも束の間、
「季節性インフルエンザ」が息を吹き返しています。
子育て世代は、とりわけ感染症に振り回されやすい世代です。
これからの訪れる感染流行シーズンに備え、感染を回避するポイントについて確認しておく必要があります。
🟨 この記事を読むと
- 子育て世代のインフルエンザ回避方法が分かる
- インフルエンザの症状と潜伏期間が分かる
- 予防接種の有効性について分かる
今回は、以下の内容について紹介します。
インフルエンザの流行時期
🟨 例年の流行時期は?
11月下旬から12月上旬頃に流行開始
翌年の1~3月頃にピークを迎えて、4~5月にかけて減少。
毎年流行するので、「今年もそろそろかな…」
なんて流行の始まりを察知する人もいると思います。
インフルエンザ流行の時期を、確認するだけでも
感染回避に大いに役立つはずです。
🟨 年齢別の患者割合(過去10年間)
出典:東京都感染症情報センター
このグラフを見ると、感染者の約半数は19歳以下です。
中でも、保育園や幼稚園、学校に通う年代が
毎年、よくインフルエンザに感染していることが分かります。
つまり、「集団生活でいかに感染しないか」がポイントと言えます。
典型的な症状は何?
🟨 この症状はインフルエンザかも
(全身症状) 高熱、頭痛、関節の痛みなど ※発熱は2〜5日継続後に解熱する
(風邪症状)咳、鼻水など
「なんか風邪っぽい」「症状はないけど熱がある」
流行シーズンで、こんな症状があれば「ほぼインフルエンザで決まり」です。
正確な診断には、お決まりの検査が必要ですが、
周囲にインフルエンザの感染者がいた場合、検査せずに診断されることもあります。
潜伏期間はどれくらい?
🟨 インフルエンザの潜伏期間
「1〜5日」 ※症状が出るまでに、2〜3日のことが多い
ご存知の通り、インフルエンザには潜伏期間があります。
これが厄介なもので、本人も気づかずに、
感染した状態で集団生活の中に紛れ込みます。
症状が出てから慌てても、後の祭り。
すでに「ウイルスを撒き散らしたあと」ということになります。
感染回避のためには、「この人も感染してるかも」と考えて行動する必要があるわけです。
登園・通学の停止期間はどれくらい?
🟨 出席停止期間(※学校保健安全法)
(小中学校・大学)「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」
(保育園・幼稚園)「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで」
子育て世代としては、重要なポイントです。
一度インフルエンザに感染すると、「1週間は出席停止確定」です。
子どもが小さければ、その間
親も仕事の調整が必要になるわけです。
感染経路と「たった3つの予防策」
🟨 感染経路は「飛沫感染」
「咳・くしゃみ」→ウイルスが飛散し、それを吸い込む
「接触」→ウイルスが付着した部分を触わり、その手で自分の口・鼻の粘膜を触る
咳やくしゃみは当然として、
近距離での会話であっても、目には見えない飛沫が飛散します。
ウイルスがどこに付着しているかなんて、全く見えませんので
気づかずウイルスに触れて、感染するということになります。
🟨 予防策は3つだけ!!
- 飛沫をかわす
- ウイルスの付着を避ける/ウイルスを撃退する
- 免疫力で防衛する
感染予防策は非常にシンプルです。
感染経路が、「飛沫を受けること、ウイルスに接触すること」ですから、
これを回避すればいいと言うことになります。
🟨 具体的にやるべきこと
- 会話する時も、一定の距離を確保する
- マスクの着用
- 手洗い/うがい
- アルコール消毒
- 健康的な生活を維持する
この5つを心掛けるだけで、感染リスクは大幅に軽減することができます。
私は病院で勤務していますが、
基本的な感染対策はこれで十分だと思います。
予防接種って効果あるの?
そもそもですが、予防接種をしたからといって
「感染」を回避することは不可能 です。
🟨 インフルエンザ予防接種の目的
✔︎ ウイルスに感染しても発症を抑えること
✔︎ 発症しても重症化させないこと
感染後の発症抑制率は「70〜90%」と言われているようです。
つまり、「感染はするが症状が出にくい状態」になるということです。
🟨 予防接種は何回するのがおすすめ?
免疫効果を高めるためには、「2回」の予防接種がおすすめ!
予防接種1回:およそ2週間後から効果あり(抗体が現れる)
予防接種2回:より長期間、よく強い免疫効果あり(ブースター効果)
1回目の予防接種では、接種しておよそ1ヶ月頃に効果が最大となります。※3〜4ヶ月で効果が減弱する
一方で、予防接種を2回行うと、「約5ヶ月後」まで効果が延長します。
【子どもの予防接種で期待できること】
[発症リスク軽減]インフルA型:約60%、インフルB型:約40%
[入院リスク軽減]インフルA型:約50%、インフルB型:約30%
適切な感染対策で、インフルエンザを回避していきましょう。
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