30代、男性看護師/特定看護師として働くIzumiです。
新卒でICU(集中治療室)に約10年間勤務し、その後循環器病棟に異動しました。
現在は2人の息子を育てながら、月に4回ほどの夜勤をこなし、家庭と仕事の両立に奮闘しています。
「看護師って大変だけど、やっぱり好きだな。」
そう思える瞬間があるからこそ、私たちはこの仕事を続けられるのではないでしょうか。
ICUでは命の最前線に立つ緊張感を
病棟では患者の生活を支える看護を学んできました。
この記事では、看護師という仕事を「大好き」と思えるあなたに向けて、
私自身の体験談を交えながら、看護の魅力や続けるコツをお伝えします。
ICUで学んだこと ― 命と真剣に向き合う現場

ICUでの約10年間は、私の看護師人生を大きく形づくりました。
ある夜勤で心肺停止の患者さんが運ばれてきたときのこと。
医師や多職種チームと連携しながら蘇生に取り組み、奇跡的に命をつなぎとめることができました。
数日後、その方が回復し、「ありがとう」と言ってくれた時の感動は何とも言えない喜びがありました。
一方で、救えない命もありました。
努力を尽くしても結果が伴わないとき、現代の医療でも救えない命があるのだと虚しい気持ちも経験しました。
それでも先輩に「最後までそばにいることも看護師の大事な役割」と言われたことで、
「救うこと」だけが看護師の役割でないと気づきました。
ICUでは、命の重み・家族の想い・チーム医療の大切さを身をもって学ぶことができたのです。
循環器病棟で実感した ― 人生に寄り添う看護

ICUから循環器病棟へ異動した当初、私は大きなギャップに戸惑いました。
急性期治療とは違い、病棟では患者と長期的に関わり、生活背景まで含めて支援する必要があるからです。
心不全で入退院を繰り返していた60代の男性がいました。
塩分制限や体重管理の必要性を理解しても、生活習慣を変えられず再入院…。
正直「またか」と感じてしまいます。
その後、家族を巻き込んだ支援により、少しずつ自己管理ができるようになり、
最後には「諦めずに指導してくれてありがとう」と感謝の言葉をいただきました。
この経験から、病棟での看護は「病気を診るだけではなく、その人の人生全体を支えること」だと深く実感しました。
看護師を辞めたいと思う瞬間もある

「看護師が好き」と思える私でも、何度も辞めたいと思ったことがあります。
- 夜勤明けの残業続きで心身が限界のとき
- 医師に理不尽に怒鳴られたとき
- 患者や家族からのクレームを受けるとき
特に循環器病棟に異動した直後は業務量に追われ、心が荒んでいきました。
残業ばかり増え、家に帰っても仕事のことばかり考えてしまう…。
そんな生活に「看護師を続けられない」と思ったことも一度や二度ではありません。
それでも続けられたのは、チームでいい仕事ができた時の達成感があったからです。
家庭と看護師の両立のリアル

私は二人の子どもを育てながら仕事をしています。
夜勤や休日出勤の日は妻に育児を任せきりになり、申し訳ない気持ちになります。
運動会や発表会が平日に開催されることもあります。
そんな時は、勤務調整が可能な看護師の働き方を魅力に感じます。
子どもが「パパはおっきな病院で働いているんでしょ?すごいね」と言ってくれたとき、胸が熱くなりました。
看護師として頑張る姿が、家族にとっても誇りになるのだと感じたのです。
家庭と仕事の両立は簡単ではありません。
でも「看護師が好き」という気持ちがあるからこそ、私は今も仕事と家庭を両方大切にしながら続けられています。
看護師を長く続けるためのコツ
これまでの経験から、私が大切にしていることをまとめます。
- 完璧を求めすぎない
「最善を尽くしたらそれで十分」と思えるようになってから気持ちが楽になりました。 - プライベートを充実させる
趣味や家族との時間を優先することで、仕事への活力が生まれます。 - キャリアの選択肢を知る
病棟以外にも訪問看護、外来、教育、研究など道は広がっています。今の職場が合わなくても「看護師に向いていない」とは限りません。 - 仲間を信じて支え合う
辛いときは相談し、助け合う。これが燃え尽きを防ぐ最大の秘訣です。
看護師の仕事が大好きなあなたへ

看護師は責任が重く、時に心が折れそうになる仕事です。
ですが、その分「この仕事でよかった」と思える瞬間もたくさんあります。
患者の笑顔や「ありがとう」の言葉、仲間との絆。
それらが積み重なり、「看護師が大好き」という気持ちが生まれるのだと思います。
これを読んでいるあなたも、きっと同じように看護師という仕事に誇りを持っているはずです。
その気持ちこそが、患者を支え、あなた自身を成長させてくれる最大の力になります。
疲れた時こそ、そのことを思い返し、一緒に頑張っていきましょう。
まとめ
- ICUでは命と真剣に向き合う厳しさと責任を学んだ
- 循環器病棟では人生に寄り添う看護の大切さを実感した
- 「辞めたい」と思う日も仲間の支えで乗り越えられた
- 家庭と仕事の両立には悩みもあるが、「好き」という気持ちが支えてくれる
- 看護師には多様なキャリアの道があり、続ける工夫が大切
「看護師という仕事が大好きなあなたへ」
この気持ちを持ち続けられる限り、看護という仕事の奥深さを追求し続けられるのだと思います。
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