看護師を辞めたい。辛くなったあなたへ

看護師の日常

30代、男性看護師/特定看護師として働くIzumiです。

新卒でICU(集中治療室)に約10年間勤務し、その後循環器病棟に異動しました。

現在は2人の息子を育てながら、月に4回ほどの夜勤をこなし、家庭と仕事の両立に奮闘しています。

看護師になって、たくさんの感謝の言葉をもらった。

でも「もう無理かもしれない」と思うくらい辛い時期もあった。

今この記事を読んでいるあなたが「看護師を続けるのが辛い」と思っているなら、

その気持ちはとても分かります。

そして、その気持ちを持つのはあなただけではありません。

この記事では、私自身の体験や、同僚の声をもとに「看護師が辛くなる理由」と「辛さを和らげるための具体的な方法」をお伝えします。

さらに、実際に私が試したキャリアの選択肢や家族の支えについても触れていきます。

看護師が辛いと感じるのは自然な感情

ICU時代、私は常に緊張の中にいました。

人工呼吸器の設定、昇圧剤の調整、急変対応…

一つ一つの判断が患者の命に直結します。

夜勤中に急変した患者が重なり、朝方には体も心も限界でした。

帰宅後に布団に倒れ込んでからも、頭の中ではアラーム音が鳴り続けていました。

家に帰れば父親として子どもを風呂に入れたり、保育園の送り迎えをします。

体力も気力も残っていない中で家族に笑顔を見せるのは、本当に苦しく感じることもありました。

そんな生活の中で「自分は看護師に向いていないのでは」「もっとできる人がやるべきなのでは」と何度も思いました。

でも今振り返ってみると、その辛さは仕事に真剣に向き合えばこそのものだったのだと思います。

看護師が辛くなる主な理由

1. 人間関係

病棟には独特の人間関係があります。

上下関係の厳しさや、チーム内の雰囲気に悩む人は多いです。

また同じ看護師と言えど、自分とはタイプの異なる人も多く、それでいて協力関係を維持しなければなりません。

特に私は男性看護師なので、良くも悪くもそこにいるだけで目立ちます。

人間関係は10年以上経った今でも、正解が分からないと感じます。

2. 責任の重さ

どんなに疲れていても、看護師は常に命と隣り合わせです。

患者も人間です。

こちらの都合とはお構いなく、「今まさに支援が必要」という状況の繰り返しです。

特に患者が急変した時は、「もっと早く気づけていれば…」と自責の思いが募ります。

3. 夜勤・不規則勤務

生活リズムが崩れ、疲労が蓄積します。

特に子育て中の場合、夜勤前後に関わらず子育てに時間を取られます。

家族と生活リズムがずれることにも大変さがあります。

今だに、隙間時間で倒れるように眠る生活を続けています。

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4. 理想と現実のギャップ

「患者と丁寧に関わりたい」と思って看護師になった人も多いはずです。

でも現実は、業務に追われてばかり。

ゆっくり患者と関わる時間がとれずに

理想と現実の差に苦しむ看護師は多いと思います。

辛くなった時に私が実践したこと

🟨 同僚に相談する

「こんなことを言ったら弱いと思われるかも」と不安もありましたが、

思い切って同僚に打ち明けると「私も同じだよ」と返ってきました。

共感し合える、それだけで救われた気持ちになります。

Izumi
Izumi

同世代、同じような役割など、自分と似た境遇にある人と話をすると分かり合えることが多いと思います。

🟨 家族に支えてもらう

妻に「もう限界かもしれない」と打ち明けたことがあります。

「あなたが辞めても私たちは困らないよ。大事なのは元気でいること」

その言葉で、気持ちが楽になりました。

🟨 部署を変える

ICUから循環器病棟へ異動になりました。

新たな環境で働くことには、多くのエネルギーと勇気が必要です。

しかし、結果的にこれが大きな転機となりました。

環境を変えるだけで「また頑張れるかもしれない」と思えることがあります。

🟨 転職を考える

実際に転職サイトに登録したりもしました。

求人情報を眺めるだけでも「逃げ道がある」と思えて安心しました。

マイナビ看護師やナース人材バンクなどは、非公開求人も多く、相談するだけでもキャリアの可能性を広げてくれます。

看護師を続けるか、辞めるか悩んでいる人へ

「辞めたい」と思うのは弱さではありません。

むしろ、自分を守るための自然な感情です。

私もこれまでに何度も「辞めようか」と迷いました。

そのたびに転職サイトを眺めたり、看護師以外の職業を調べたりしました。

実際に転職しなくても、「辞めても生きていける」と思えるだけで気持ちが軽くなります。

Izumi
Izumi

精神を病んでまで、看護師を続ける必要は全くありません。

「看護師」も多くの仕事がある中の一つの選択肢に過ぎないということです。

辛さを和らげるための具体的な方法

✔︎ 休職制度を使う

体や心が限界のときは「休む」ことが最優先です。

私自身は休職の経験はありませんが、実際のところ辛くなって休職する人は周りにも多いです。

✔︎ キャリア相談を受ける

転職エージェントの無料相談を利用すると、自分の強みや可能性に気づけます。

一つの職場の狭い世界の中にいると気が付かない、「外」の世界を教えてくれます。

✔︎ 小さな達成感を見つける

患者の「ありがとう」、同僚からのお礼。小さな積み重ねが心を支えます。

私の場合、患者からの感謝よりも、同僚からの感謝の方が嬉しいと感じます。

やりがいや達成感を感じるポイントは人それぞれで良いと思います。

✔︎ 仕事以外の居場所を持つ

趣味や友人との時間を確保し、「看護師以外の自分」を大切にする。

看護師になる人は使命感が強い人が多いと感じます。

でも、あなたの肩書きは看護師以外にもたくさんあるはずです。

最後に、辛いあなたへ

看護師という仕事は、やりがいも大きいですが、それ以上に心身をすり減らすことが多い職業です。

「辛い」と感じるのは、あなたが真剣に取り組んでいる証拠だと思います。

私はこれまでに「辞める」「異動する」「続ける」といった選択を繰り返してきました。

無事に今を乗り切れれば、後になって

「どの道を選んでも無駄にはならなかった」と思えるはず。

もし今日がしんどければ、明日は休んでいい。

また歩き出したくなったときに一歩踏み出せば良いと思います。

今経験しているあなたの辛さは、きっと未来の「強さ」に変わると信じています。

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