子育てにおける、親の悩みの一つには、
「寝かしつけ」があります。
「うちの子はなかなか寝てくれない」「寝かしつけに2時間もかかった」
多くの方が経験があるのではないでしょうか。
今、何気なくやっている寝かしつけも
やり方を工夫するだけで、劇的に楽になる可能性があります。
今回は、そんな寝かしつけに悩むパパ・ママに向けて、理想的な寝かしつけの方法について解説します。
🟨 この記事はこんな方におすすめ
- 現在、寝かしつけに悩んでいる
- 楽な寝かしつけの方法が知りたい
- 子どもの睡眠の特徴を知りたい
今回は、以下の内容についてご紹介します。
子どもの夜泣きの正体とは!?
大人と子どもでは、睡眠に関していくつか特徴的な違いが存在します。
この特徴を理解しておくだけでも、毎日の寝かしつけに役立つはずです。
🟨 体内時計が機能しない
特徴的な違いの一つに、「体内時計」の働きがあります。
「朝になると目が覚めて、夜になると眠くなる」
当たり前ですが、赤ちゃんの場合このリズムが機能していません。
特に新生児では、昼夜の区別はなく、数時間おきに眠ったり、起きたりします。
生後1ヶ月くらいから、体内時計が働き始めます。
夜泣きの原因の一つには、体内時計が整っていないことが考えられます。
- 人間の体内時計は1日「24.5時間」
- 朝日を浴びることで、30分の誤差をリセットする
昼夜の区別がつき始めるのは、生後4ヶ月頃からです。
生後6ヶ月頃にかけて、安定した睡眠リズムが作られていきます。
生後4ヶ月を過ぎたら、「昼夜のリズム」と「赤ちゃんの体内時計」を合わせる訓練を行います。
体内時計を合わせる訓練
- 朝7時までには起こす:日光(電気)に当てる、「○○するよ」と伝えながら行動させる
- お昼寝の時間を調整する
- 就寝直前のスキンシップを多めにとる
朝7時までには起こす
特に午前中の活動は重要です。
日光を浴びると、夜の睡眠を促す「メラトニン」が分泌されるため、夜の寝つきが良くなります。
お昼寝の時間を調整する
「お昼寝の開始時間を決めて寝かしつける」ことがポイントです。
【お昼寝時間の目安】
9時頃 | 12時頃 | 午後 | |
生後3ヶ月 | 1時間 | 2時間半 | 1時間 |
生後8ヶ月 | 30分 | 2時間半 | なし |
1歳〜1歳半 | なくしていく | 2時間 | なし |
就寝直前のスキンシップを多めにとる
昼間の興奮を鎮めるためにも、部屋を薄暗くします。
普段よりも、落ち着いた声で、ゆっくり話しかけてあげると効果的です。
授乳期の場合、ミルクを飲みながら寝落ちしてしまうケースがあります。これは夜中の空腹・覚醒につながるため、このタイミングの授乳は出来るだけ「寝かさない」ことがポイントです。
体内時計を合わせる訓練は、「昼間は明るい環境で、夜は暗い環境で」が基本と言うことですね。
🟨 赤ちゃんの眠りはそもそも浅い
「睡眠サイクル」という言葉を聞いたことがある人も多いかと思います。
浅い眠りが「レム睡眠」、深い眠りが「ノンレム睡眠」です。
これを繰り返すことを、睡眠サイクルと呼びます。
大人の睡眠サイクルは、およそ90分です。
新生児:約40分
生後3ヶ月:約50分
5歳:大人と同程度の約90分
幼い子ほど、睡眠サイクルが短く、浅い睡眠を繰り返します。
そのため、ちょっとした刺激でも簡単に覚醒してしまいます。
赤ちゃんが「夜泣き」するのは、生理的な背景が関係しています。
寝かしつけをする親が原因ではありません。
浅い眠りのタイミングは、大人では「寝言や寝返り」といった様子が見られます。
一方、赤ちゃんの場合は、寝言ではなく「泣く」ということになります。
夜泣きは親を求めている訳ではない
そもそも赤ちゃんの睡眠は浅いのです。
寝言のように、一時的に「泣く」ことがあります。
親は「また起きた…」と、肩を落としながら、オムツを確認したり、ミルクをあげたりする訳ですが、それがかえって覚醒させるきっかけになっている場合があります。
これが癖になると、眠りが浅くなるたびに起きることが習慣になります。
もしかしたら、これが「繰り返す夜泣き」の原因になっている可能性があります。
夜に赤ちゃんが泣き出しても、すぐに手を出さずに、少し様子を見てみることも大切です。
思いのほか、自力で眠れることが多いことに気がつきます。
【参考:幼児期】
睡眠前のお菓子やジュースは避けるべき!?
これらは血糖値を急激に上昇させます。インスリンを分泌することで、血糖値の急上昇を抑えますが、一方で下がりすぎないようにアドレナリンが分泌されます。
興奮しやすくなり、夜間の覚醒に繋がります。出来るだけ避けることが望ましいと言えます。
「添い寝」と「一人寝」どっちがいいのか
親としては、子どもが「一人寝」してくれたら、そんなありがたいことはない!
くらいの気持ちだと思います。
🟨 欧米の場合
欧米では「一人寝」が一般的です。
一人寝が習慣になると、夜泣きをした場合でも、自力で眠れるようになるようです。
さらには、成長してからも、それが心理面に及ぼす影響はほぼ無い、という事が分かっています。
子どもが一人で眠れるなら、寝かせておくのもアリな選択肢です。
🟨 欧米以外の場合(日本を含む)
「添い寝」が一般的です。
世界全体で見ると、欧米を除く約90%がこちらに含まれます。※電気のない発展途上国も含む
電気のない時代を考えれば、大人も子どもも暗くなれば一緒に寝ていました。
そう思うと、赤ちゃんにとっては「添い寝」は自然かつ安心できるものと言えるでしょう。
ちなみに我が家も「添い寝」派です。
子どもが小さい頃からの習慣になっています。
しかし、暗闇で寝かしつけをすることで、大人の体も睡眠モード切り替わります。
子供が寝た後に、家事や仕事のために起きる辛さを経験すると、
「添い寝」は大人にとって、身体的にも精神的にも負担の大きい方法だと感じています。
結局、理想的な寝かしつけ方法は?
何となく始めた今の寝かしつけ習慣は、子どもにとって安心して眠る方法になっていると言えます。
夜中に起きるたび、「また同じように寝かしつけてー!」と泣いてお願いしている可能性があります。
寝かしつけの方法が、親の負担の大きいやり方だと、
その度に「寝かしつけ」をすることになり、親の負担が増大します。
眠っている間は無防備な状態です。眠ることが怖くならないように、安心感を与えることがキーワードになります。
🟨 安心感は習慣から作れる
1.安眠グッズの活用
お気に入りのぬいぐるみや、肌触りのいいタオルなどが代表的です。
これが睡眠のきっかけになれば、一人で眠れるようになる可能性が高まります。
周囲に敏感な赤ちゃんにも有効です。
2.眠る時に親と遊びたがる場合
寝室の安全を確認し、親は狸寝入りする方法が効果的です。
相手をしてもらえないことが伝わり、「寝よう」と思えるようになります。
3.トントンする
定番ですが、効果は絶大です。
一定のリズムをもった刺激は眠気を誘います。
体をくっつけて眠ったり、手を握ってあげるのも効果的です。
寝かしつけに必ずしも「抱っこ」は必要でないところがポイントです。
寝かしつけは、親が「何かしてあげた」という満足感を得るものではない、
という意識が大切です。
🟨 寝かしつけの方法を変更する
新しい方法は、親も不安になるし、子供の不安になります。
「これは親にとっても、子どもにとっても大切なこと!」
と覚悟を持って取り組む必要があります。
2.3回成功してしまえば、徐々に習慣になっていきます。
【成功の秘訣】
困った時に元の方法に戻さない。
※「泣いたらいつもの方法に戻る」と認識させてしまう可能性がある
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