子どもの絵から分かる心理状態|理想的な親の向き合い方

育児・メンタルケア

「お絵描き」は、子どもの発達や心理状態に深く影響を受けます。

子どもは「見て見て!」と自分の描いた絵を見せに来ます。

そんな時、親としてどんな反応をすれば、

子どもの意欲や能力をさらに伸ばしていけるのでしょうか。

🟨 この記事はこんな方におすすめ

  • 子育て中の人
  • 子どものお絵描きの意味を知りたい
  • 親としての理想的な対応を知りたい

今回は、以下の内容についてご紹介します。

「お絵描き」から分かること

誰もが、幼い頃に「お絵描き」をした経験があると思います。

思うがままに、自由にペンを走らせ、

絵を描くことを、純粋に楽しんだ時期があったと思います。

しかし、大人になると、絵を描く機会は少なくなります。

🟨 大人と子どもでは絵を描く目的が違う

大人になって絵を描くのはどんな時でしょうか。

多く人は、何か目的があり、

自分のイメージを人に伝えたい時に絵を描くのではないでしょうか。

では、子どもはどうでしょう。

実際に子どもの様子を見ていると、

何か目的があるというよりは、

”絵を描きたい”

“そこに紙とペンがあるから描いた“

という感じが強いように感じます。

〈大人〉

  • 視覚的なイメージを他者と共有する
  • 絵を描く目的がある

〈子ども〉

  • 「遊び」の延長線
  • はっきりした目的はない

🟨 発達の状況が分かる

「お絵描き」は、およそ1歳頃から始まります。

はじめは、クレヨンを握って、点や線を描く程度のものです。

2歳頃から、丸を描いて「ママ」といったように形への意味づけが始まります。

いずみパパ
いずみパパ

3歳頃までに見られる「塗りたくり」「殴り書き」は大切です。

イメージを形にしていく重要なプロセスです。

4歳頃になると、心の中にあるイメージを図式的に現実の形にしていくようになります。

4歳頃には、約1000語の言葉を習得すると言われています。

言葉はイメージにつながります。

この時期は、イメージをどんどん広げることができる

「絵画の黄金期」と呼ばれます。

10歳頃になると、客観的で視覚的な大人の絵へと変化していきます。

ちなみに、幼児期にお絵描きを全くせず、5歳以降で初めてお絵描きした事例でも、やはり点や線、殴り書きから始めることになったようです。

  • 幼児期に十分な「お絵描き」体験が得られないと、イメージする力や、表現力が伸び悩む
  • 幼児期からの「お絵描き」は発達の面でも重要

🟨 色彩や配置には心の内面が反映される

一般的に、子どもがよく使用する「色」には、子どもの心理状況が反映していると言われます。

ただし、その時の気分やコンディションによっても変化するため、

一概に「こうだ!」と言い切れない部分もあります。

:負の感情(怒りや不満など)を表現する場合に使用されがちです。一方で、幼児期の子どもが好んで使う色でもあります。エネルギーが高く、好奇心が強い場合でもよく使う傾向にあります。

:ストレスや緊張などの心的負荷がある場合に使用されがちです。ただし黒は色がはっきりしており、集中力の高い時にも使用される傾向にあります。

:元気で軽やかな気分の時に使用されがちです。ただし同系色でも、紫は心理的に不安定な場合に使用される傾向にあります。感情的に満たされると、解消するケースがほとんどです。

黄色/オレンジ:暖色であり、温かさを求める場合に使用されがちです。一方で、活気がある時にも使われる傾向にあります。

色彩以外に、注意すべきポイントがあります。

それは絵の配置や描き方です。

普段は、明るくて、よく笑う絵を描いている子が

無表情な絵を描いたり、大人の背中を描くようになったら注意が必要です。

不安や緊張といった感情が隠れている可能性があります。

いずみパパ
いずみパパ

子育てをしていると、子どもの心理状態は気になります。

色彩には、子どもの心理が反映されているケースもありますが、一概に決めつけ難いのも事実です。

参考にしつつ、やはり普段の様子に気を配ることが重要と言えそうです。

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親の理想的な向き合い方

子どもはボディペイントが大好きです。

全身を使って表現することが出来るからです。

「お絵描き」が充実すると、描くことに「喜び」と感じ、

意欲的に描き続けるようになります。

いずみパパ
いずみパパ

子どもは、五感を刺激する出来事に敏感です。

自分の行動で変化を起こることが面白いのです。

これが「生きる喜び」に直結します。

「感じる」ことが「描く」ことに繋がる。意味を返せば、「描く」ことで「感じる力」を鍛えることができる

🟨 お絵描きを「大人の型」にはめない

大人は、描くことに楽しさを感じにくいと言えます。

頭の中でイメージが先行し、それを表現することが目的になるからです。

いずみパパ
いずみパパ

大人の感覚で、子どものお絵描きを見ると、目的もなく、バランスも悪く見えます。

つい口出ししたくなってしまいます。

大事なのは、子どもは、初めから思考やイメージがあるわけではないということです。

描きながら湧いてくるイメージを表現します。

子どもは、「描きながら思考する」と理解しておくこと

🟨 描いたものを「褒める」ことは大切

「見て見て!できたよ!」と報告してくれます。

親は、子どもにとって、自分の成果を

『伝えたい人』になることが大切です。

絵の上手い下手は関係なく、

できた!という気持ちを受け止める姿勢が重要です。

「これは何を描いたの?」

表現したものに、親が関心を示すことで、

子どもは、絵に「意味付け」を始めます。

このプロセスが、子どもの表現力をより一層高めることに繋がります。

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子どもがうまく絵を描けない

子どもの中には、絵を描くのが苦手な子もいます。

「うちの子は絵をあまり描こうとしない」「なんか絵が下手かも…」

と親は不安になりがちです。

🟨 原因を把握し対策する

(原因1)絵を描く経験が不足している

「自由に描いていいよ」と言われても、描き方が分からなくて困る子がいます。

線の描き方、図形の描き方など基本的な部分を

親が一緒に練習することで、自立して描き出すことがあります。

(原因2)発達に障害がある

下手ではないけど、何となく独特の絵を描く場合があります。

脳が未発達だと、イメージする力が弱かったり、

指先が不器用で、絵がアンバランスになってしまうことがあります。

絵を描くことが嫌いにならないように関わることが大切です。

取り組んだ事実、色の使い方、線の引き方など

部分的でもいいので、褒めてあげると本人の意欲は高まります。

(原因3)表現力が弱い

絵を描くには、ものを観察する力が必要です。

ものの見方を一緒に訓練することで克服することができます。

いずみパパ
いずみパパ

絵を描くことが嫌いにならないように関わることが最重要です。

褒めることは、子どもを肯定することです。

子どもに勇気を与え、自己肯定感が高まれば、自立して取り組めるようになります。

子どもの褒め方

  • 取り組めた工程を褒める
  • 部分的に褒める→「この線真っ直ぐ描けたね」「この色は綺麗だね」
  • 関心を示す→「何描いたの?」子どもは認めてもらったと感じる

🟨 絵の特徴を理解し対策する

(特徴1)絵が小さい

自己主張が弱く、控えめな子に見られる傾向にあります。

たくさん褒めて、自信が持てるように関わることがおすすめです。

(特徴2)塗り潰してしまう

不安や緊張といった心的負荷が大きくなっている可能性があります。

ストレスと発散させる行動として、衝動的に塗り潰す行動が見られます。

一緒に過ごす時間を確保するなど、

子どもの心が安定するような関わりを意識すると効果的です。

(特徴3)絵が傾く

これは、姿勢に問題がある可能性があります。

特に落ち着きがない子によく見られます。

集中できる環境を整えてあげると改善する可能性があります。

いずみパパ
いずみパパ

イメージする力、表現力の基礎は幼児期にあると言えます。

子どもの特徴を観察しつつ、自己表現できる環境を整えてあげることが

親には求められているのかもしれませんね。

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